朱い月の月落としの威力

朱い月の月落としの威力の根拠となる具体的な表現は、コンプエース2010年12月号の付録のドラマCD「まほうつかいの箱 ~沈黙のルビー アルマゲインパクト~」内にあります。

 

「ここに、隕石が迫ってますよ♪」(ルビー)

「「はい?」」(一同)

「あ、あのぉ~~、冗談ですよね? いつもの感じの」(イリヤ)

「いえ、いたってマジです。10分くらいで地表に激突するでしょう」(ルビー)

「まったく、脈絡が、分からないんだけど」(美遊)

「さっきイリヤさんが願った"世界滅べー!"が、実にむにゃむにゃな感じで、中途半端に叶ったようですねー。静止衛星軌道から隕石を任意の地点に垂直落下させる星呼びの儀。すごいですねー、イリヤさん♪  もうちょっとパワーアップすれば、どこぞの月を落っことした真祖に迫るほどの大魔術ですよぉ~♪」(ルビー)

「え、えぇ~~~!! 私のせいぃ!?」(イリヤ)

「まぁ、と言っても、半端な出来なので、そう大した被害は出ませんよ。こんな程度で世界は滅びません」(ルビー)

「そ、そうなんだ…。よかった…」(イリヤ)

「せいぜい、ここいら半径100mが地図から消える程度です」(ルビー)

「大災害だーーーーー!?」(イリヤ)

引用(文字起こし)元:

 まほうつかいの箱 ~沈黙のルビー アルマゲインパクト~ 第二章 2:10~3:14

 

以上から考えると、少なくとも公式での「月落とし」の規模感は、「隕石の落下より現象の規模が大きい」と考えられます。中途半端版なので世界が滅びない=本来の威力なら世界が滅びるとも読めるものの、実際に隕石の衝突で世界(人類)を滅ぼすには1km程度の大きさの隕石が必要なので、静止衛星軌道にそのサイズの石が転がってはいない関係上、流石に言い過ぎ。ただ、直径200m級のクレーターが出来る=原爆数十個分のエネルギーが炸裂 なので、イリヤ版星呼びの儀でも都市数個程度なら壊滅させられるかも?ここらへんから推察するに、月落としで落とす「鏡像の月」は実際の月よりも遥かに小さく(数十m程度?)、その威力も関東地方壊滅とかその程度だと思われる。

 

2017-01-09 追記

FGOにおいて行われた魔術王による人理焼却が、逆行運河/創世光年(メルブラにおける蒼崎青子のラストアーク、つまりアルクェイドの月落としと同格の必殺技)を達成するための大事業である事がPVで明らかになり、魔法使いの規模感が大幅に拡大されました。つまり、本来、地球の人類史すべてを焼き尽くした膨大なエネルギー(エクスカリバー数億発相当)をしてようやく可能な偉業を、魔法使いは普通に実行可能だということです。そして、魔法の不勉強によって魔法使いに敗れたものの、実力的には魔法使いを上回っている怪物である朱い月のスケール感も大幅に拡大されました。

(※ 元々メルブラでリミッター解除姫君が大陸ピンボールからの生命絶滅が可能という辺りからヤバさマシマシだったわけですが、あれは真祖が星の触覚だから地球環境好きにできるという解釈も可能だったが、今回のは流石に言い訳効かない感がある)

これは、型月現代における魔法使いという存在が「鋼の大地」のアリストテレス達と同じステージに立っていると表現してよいレベルの存在だという事を示唆しています。

更に、朱い月と同格視されがちなプライミッツ・マーダーが人類悪の1つである事も明らかになり、なかなかインフレというか、今まで本編があくまで「都市規模の伝奇モノ」であった型月作品では実感できなかった超存在達のスケールが見えるようになりました。

 

要するに、月落としは本物の月と同質量の石を地表に落下させる、地球の形を変えうる大災害である可能性がかなり高まりました。

 

そう仮定すると「朱い月は魔法というものに対する不勉強によって魔法使いに敗北した」というゼルレッチvs朱い月の話も、例えば「地表に存在する全エネルギーを束ねても押し返せない、理屈の上では防御不可能な超超質量攻撃」を「現在の地球に留まらず、無限の平行世界から組み上げた星の能力をも超える無限の力」で迎撃されて敗れたという解釈も可能になったりします。

そうすると、雑兵ですらエクスカリバー級の攻撃が可能な鋼の大地勢のパワーバランスにも合致しますし、説明しやすいのかなという感じになっているのが2017年現在の最新の解釈になるでしょう。